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狸と闘う

今年初挑戦している大玉のトマトが色づいてきた。

八百屋で売っているのとの大きな違いは、無農薬無化学肥料で育てているのはもちろんだが、真赤に熟れてから収穫するところにある。そのおいしさといったら、たまらない。

そこで難しいのが採り時だ。朝夕見に行き、もう一日待ってみよう、明日こそ食べてみよう、と素人農業者は散々迷うことになる。

で、明日まで待ってみようと畑を去り、翌朝ようすを見に畑へ行ったところ、なんと赤いトマトが無残にも土の上に転がっているではないか。手に取ってみると、半分ほど食われている。狸の仕業だ、と頭に血が上る。いや実は、狸ではなくハクビシンかもしれない。だが日々畑に出ている私には、匂うのだ。トマトの周りに、獣の匂いがするのだ。これはたぶん狸だ。

 

さてどうするか。こうなってみて初めて、畑をつくっている人たちが必死に野獣対策をする気持ちが分かる。せっかくおいしくしたものを、タッチの差で狸などに食べられてたまるものか。しかもトマトは採れ始めたばかりだ。これから日々おいしいトマトにありつけると意気込んでいたその時に、先を越してかじりつき、しかも半分食べて捨て置くなどは、なんとにっくき奴、とファイトがわく。

 

畑の周りの竹やぶから、邪魔だとて切り倒された竹を3本ほど運んでくる。のこぎりで適当な長さに切り、枝をつけたままトマトの周りに刺す。さらに棕櫚縄を持ってきて、周りに立てた棒をつなぐ。少しでも邪魔者をつくって、狸をひるませようという算段だ。

 

さて、この素人技が功を奏すかどうかは、明日からの観察にゆだねよう。